有機野菜を作り続けて25年。山武が誇る有機農法の先駆者、斉藤完一さん。

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25年間作り続けた有機野菜

―― 斉藤さんが有機野菜を作り始めたきっかけは何ですか。

当時の取引先の方から有機野菜という考え方があり、やってみたらどうかと提案してくれ始めることにしました。農業に関しては、時代に沿った農業をすべきだとずっと思っていました。高度成長時代には、農作物の量を増やすことが目的でしたが、豊かになっていくとともに、健康や環境に配慮をしていかなくてはいけないと感じ始めてもいました。
これからの農家の価値観は美味しいと同時に安全であることが大切です。そのためには循環型であり、環境保全も考えていけないと思います。「人の健康にどれだけ役立つか」という視点を持って、この25年間有機野菜作りに携わってきました。

―― 25年間大事にされてきたことはありますか。

身体に害を及ぼす可能性があると言われている硝酸態窒素というものがあるのですが、それをできるだけ減らそうと努力しました。また、植物性の堆肥をできるだけ使うようにしています。それも自分で発酵、熟成させて、作っています。そうすると、抗酸化物質が多くなり、身体に優しい野菜、病気にならない野菜ができます。 食べ物を通して健康を作っていってほしいと思っています。

土地があってこその野菜、土を大事にすること。

―― 野菜作りでどんなことを心がけていますか。

土地に負担をかけてはいけないと思います。負担をかけると、どこかにひずみが生まれ、壊れてしまうのです。また、農地の有効利用ということも考えており、旅行会社などと組み、エコツアーを企画したり、研修を受け入れたり、農業体験などもしてもらっています。農業は手間暇がかかりますが、その経済価値を実際に触れて感じてほしいと思っています。
一方で、癒しの場も提供したいとも考えています。実際にきて、自然に触れ、癒され、頑張ろうと思う、そんな機会も提供できたらと思います。ぜひ家族やご友人ときていただけたら嬉しいです。農業を共有する財産にしたい、と思っています。

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次世代を育てる

―― 何かメッセージはありますか。

私が作る野菜は、硝酸態窒素が少ないので、えぐみが少なく、とても甘いです。野菜嫌いの子供でも美味しいと言ってくれます。「次世代を育てる」ということも私の大きな命題です。冬になると、インフルエンザなどが流行りますが、いい野菜を食べて、自分の中で免疫力を高めることも大切だと思います。また、顔が見える関係も大切。だれが作っているかがわかると、安心感があるのではないでしょうか。安心とは、「食べて安心、行ってみて安心、顔が見えて安心」の3つがあるでしょうか。 それを提供できたらと思います。よろしければ、私の野菜を試していただけたらうれしいです。
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